少し前になるが、米Amazonから東芝のChromeBookを購入してみた。ChromeBookは知る人は知っている、ChromiumOSというLinuxベース(もとはUbuntu→Gentooだったか)のネットワーク用端末。簡単に言えば、かつてオラクルのラリーエリスンが提唱したNICの現代版。
基本的にChromeブラウザ専用機なのでパソコンの代用にはならない…はずだが、けっこうなことができるのが、現代のHTML5&Javascriptマジックといえる。
購入代金は送料込みで315ドルだった。日本で並行輸入品も売っているので、米国から輸入するのが面倒な人はそういうのを買ってもいいけど、ちょと高いかな。
ChromeBookにはいろいろ種類があって、いままではARMをCPUに採用したものが多かった。今回購入したのはIntelのCeleronベース。このへんはタブレットの動向と似ている。見た目がパソコンに似ているとはいえ、マルチウィンドウを使うわけではないので、CeleronクラスのCPUでもそこそこ快適ではある。ARMのほうはちょとわからんが。
買ったのは英語キーボードのものだったので、日本語入力方法を探るのにちょと手間取ったが、キーボードを切り替える方法がわかってしまえばなんとかなる。ただ、切り替えにちょっと時間がかかることもあって、ばりばり快適にテキスト入力ができるかと言うと、けっこうびみょーかもしれない。キーボードのヘルプは「ctrl+?」でオーバーラップ表示される。
USB3.0のポートが2つあるのだけど、デバイスの認識はかなり優秀で、有線・無線のUSBマウス、キーボードなど、手持ちの入力機器を指しまくった結果、全部認識してしまった。USBメモリなどももちろん大丈夫。USBハードディスクは試していないのだが、たぶん大丈夫だろう。ファイルのコピーなんかには、標準でファイラーアプリが入っているので、これを使えばよい。
ネットワークは基本的に無線接続なので、有線のLANポートはないが、USB→Ethernetの変換アダプタを使えばなんとでもなりそうだ。UQWimaxをUSB経由で接続してみたら、きちんとEthernet経由で認識したくらいであるから、試してはいないものの有線LANも心配はないのではないか。
アプリはChromeブラウザのなかで動かす。つまり、JavaScriptで書かれたアプリである。最近のChromeはアプリもそこそこ増えてきて、写真のレタッチやテキストエディターなど最低限必要なアプリは揃う。Javascriptベースのアプリは他の環境でも開発されていて、移植も楽なことから、今後はどんどん増えてくるだろう。
アプリで困ったのは適当なメーラーがないこと。メールはGmailを使うのがGooglerともいえるが、やはり他のメールを引っ張ってきたりしたい。いちおうGmailで他のプロバイダのメールを引っ張ってくることもできるのだが、これはPOP3しか対応していないなど、ちょと不便。そのうちきちんとしたメーラが出てくることを期待したい。
多くの人はパソコンやスマホのGoogleアカウントと共通にすると思う。最近のChromeはGoogleアカウントでログインしていると、ブックマークだけではなく、クッキーやらアカウント/パスワード情報まで同期するので、パソコンで使っていたChrome環境がそのままChromeBookで使えてしまう。もちろん、ログアウトして他のアカウントで入れば、そちらの環境が再現される。非常に便利ではあるが、同時に危険でもあるので、他人と共有するのは抵抗はあるかなぁ
現状ではベッドでHuluを見ることと、WebやFacebook、Twitterを見るのに使っている程度だが、なかなか快適。起動に10秒とかからないことと、バッテリの持ちがいいのが、この種の「ちょい使い」に向いているのだ。標準の動画再生プレーヤーはMPEG2/WMVは再生できないようだが、MPEG4やH.264の動画はイケるので、NASかUSBメモリに入れた動画を愉しむのにもよい。標準アプリは特に起動するアイコンも見当たらないが、ファイラーからファイルを開くだけでブラウザ内で再生できるので、再生ツールにこだわらないのであれば、視聴には問題ないようである。あとは先日購入したChromeCastとのマッチングを試してみないといけない。
いずれにしろ、これだけ安い価格で、これだけ遊べるマシンは久しぶりなので、しばらくはこれを使い倒してみたい。
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